「口腔ケア」という用語は、歯科医療職では、口腔機能の維持・回復・向上に関わる歯科医療行為で「いわゆる専門的口腔ケア」と認識し実施していますが、他職種では「お口のお手入れ」「口腔清潔」あるいは「口腔清拭」等を「口腔ケア」として認識し実施されていると推測され、歯科医療職と他の医療関連職との間に、用語に対する理解に齟齬が生じ、曖昧に使われ続けている経緯があります。
そこで「口腔ケア」に関連する用語の考え方を整理し、その役割を明確にするとともに、質を高めることにより、国民の健康増進に寄与することは極めて重要なこととして、日本歯科医師会と日本歯科医学会の共通認識のもとで議論を重ねて策定されたのが、下記のイメージです。
すでに国民の間に浸透している「口腔ケア」という表現は、図表に示すように限定して位置づけ、歯科職種の関与する口腔機能管理、口腔衛生管理と峻別し、これら全体を「口腔健康管理」と呼んでいこうというものです。
「口腔健康管理」の概念を正しく理解し、歯科医療職種及び他職種の共通言語とし、それぞれの立場で専門性を発揮し、国民の健康保持に役立てていきましょう。
資料:日本歯科医師会 文責:宮城県歯科医師会
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